チップチューンの制作方法には様々な方法があるが、実機制作と並んで大きな存在感を放っているのがいわゆるトラッカー系と言われる制作環境。
そのトラッカーの世界にスポットを当てたシンポジウムが4/19(日)東京藝術大学にて開催される。
パソコンのスペックがまだ低かった90年代、シンセサイザーなどの高価な外部音源や特殊な内蔵モジュールなどが無くても単体で制作、配布、再生できる環境として人気を獲得した Tracker とそのファイル形式であるMOD。
最小限のサンプルを組み合わせて制作するのに適したこの方式はチップチューンとも相性が良く、8bitマシンの音源サンプルを使った音楽がチップチューンの重要な一角を形成してきた。
現在も制作・公開に広く利用されており、特に各種チップチューンコンペティションでは多く見ることができる。
イベント内容はトークセッションのほか、チップチューンミュージシャンのライヴパフォーマンスも行われる。入場は無料だ。
タイトルに「音楽ファイルの90年代 ─MOD/Trackerの今日的意義を考える」とある通り、単なるMOD/Trackerの紹介にとどまらず、それを切り口に現代のデジタル音楽文化の可能性について議論するという趣旨となっている。
チップチューンに多大な影響力を持ちつつも、まだまだアンダーグラウンドで難しいというイメージのMOD/Trackerの世界。
これを機にぐっと理解を深めてみては。
- シンポジウム「音楽ファイルの90年代 ─MOD/Trackerの今日的意義を考える」
- 日時: 平成27年4月19日(日) 13時~19時
- 場所: 東京藝術大学 千住キャンパス 3F スタジオA (東京都足立区千住1-25-1)
- 入場: 無料(座席数に限りがありますので立ち見になる場合があります。)
- ≪第一部:トークセッション≫ 13:00-16:30
- 日高良祐(東京芸術大学大学院)
- 河野崇(SID Media Lab)
- 谷口文和(京都精華大学)
- 田中治久(hally/VORC)
- ディスカッション
- 登壇者 + 毛利嘉孝(東京芸術大学)
- ≪第二部:ライヴパフォーマンス≫ 17:00-19:00